業種別会計の基礎


鉄道業
第1回:鉄道業の事業と会計の概要 (2008.11.27)

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3.鉄道業の財務報告に関する内部統制の特徴

鉄道業の財務報告に関する内部統制には、次のような特徴があります。

財務健全性が特に求められること

JRグループや大手民鉄は、設備投資が多額であり、政府等の助成・補助制度や日本政策投資銀行からの政策融資などの資金調達を実施しなければならないことから、一般に財務の健全性が高いことが求められます。

予算統制がより重視されること

鉄道運賃は容易に改定できないため、上限運賃の認可時に算定した総括原価を上回ってしまうと、利益が圧迫されてしまいます。このため、鉄道事業者においては非効率な経営により無駄な原価が発生していないか、予算と実績を比較して管理する予算統制がより重視される傾向があります。

現金等に関する統制が強化されていること

特に駅業務について、金券類を取り扱う機会が非常に多いため現金回収業務などの統制活動が強化されていることや、盗難リスクや従業員の不正リスクなどへのけん制として、定期的な人事異動や内部監査部門による法令遵守状況の確認など、多様な内部統制活動が実施されています。

決済受託会社の評価

最近ではICカード乗車券による決済が普及してきており、他社線との連絡運賃の精算や乗り越し運賃の精算について、ICカード決済を一元的に行っている外部事業者へ委託するケースもみられ、この場合には受託会社の内部統制の評価の問題が出てきます。

4.鉄道業の会計処理・表示の特徴

鉄道業の会計処理・表示に関しては、次のような特徴があります。

別記事業であること

鉄道業では、財務情報が株主・債権者等の利害関係者への財務報告目的のみならず、運賃算定においても利用されることから、鉄道事業法に基づき、所管官庁である国土交通省が制定した財務諸表準則である「鉄道事業会計規則」等に従って会計処理・表示を行うことが求められています。また、財務諸表等規則第2条により、民営鉄道業は別記事業とされています。

固定資産と資金調達

鉄道業では多額の設備投資と資金調達を行います。また政策的な設備投資が多いため、圧縮記帳等の税務上の取り扱いも重要となります。

収益認識

鉄道業では収益認識のうち、定期運賃と定期外運賃、ICカード乗車券による収益認識等が特徴的です。

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