1.はじめに
化学産業における製品は、消費者にとっての最終製品ではなくその形態も液体や粉体のものが多いことから、身近ではないというイメージ、製品それだけを見ても一体何か分からないというイメージを持たれることが多いと考えられます。
本稿では、シリーズのねらいに沿って、ビジネスや取引慣行、取り巻く経済環境を踏まえて化学産業全体のイメージをつかみ、さらに化学産業を「上流」事業と「下流」事業に区分して各事業の特徴を3回に分けて連載します。
2.化学産業とは
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(1)化学産業の定義と分類
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化学産業は素材産業の代表的なものであり、化学反応を利用して製造を行う産業と定義することができます。
化学産業には、他産業に材料を供給するような事業から、一般的に最終製品と呼ばれるものを製造する事業まで多様な事業があります。本稿においては、化学産業を日本標準産業分類の「製造業」である「化学工業」から医薬品業を除くものとして取り扱いますが、その概要は次のようになります。
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一般的に「基礎化学品」や「中間製品」に該当するもの
化学肥料製造業、無機化学工業製品製造業、有機化学工業製品製造業、化学繊維製造業
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「最終製品」にも該当するもの
油脂加工製品・石けん・合成洗剤・界面活性剤・塗料製造業、医薬品製造業、化粧品・歯磨・その他の化粧用調整品製造業、その他の化学工業
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(2)製造業における化学産業の位置付け
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日本標準産業分類に基づく「製造業」の製造品出荷額のうち、化学工業の平成19年度の出荷額は約28兆円であり、製造業全体の8.4%を占め、製造業第3位の出荷額となります。
化学産業はわれわれの身の回りになじみがないというイメージを持ちがちですが、例えばパソコン、携帯電話、液晶テレビなどの部品や自動車のバンパー、インパネ・シートなどの大部分は化学産業の製品であり、実は身の回りをよく見ると化学製品に囲まれているともいえます。
すなわち、化学産業は化学産業だけで完結するのではなく、他の製造業にも大きく関連していることから、マクロ的な景気変動の影響を受けることになります。また、製造業全体の成長戦略として生産拠点を国外にも広げていることから、国内の景気変動だけでなく、世界的な景気変動に影響を受けることにもなります。
- 業種に特有な会計及び税務処理シリーズ
第11回:商社・卸売業に特有の会計処理と税務 (2010.02.25) - 不動産業
第4回:保有目的の変更・不動産の時価 (2010.02.18) - 不動産業
第3回:不動産賃貸業の事業と会計の特徴 (2010.02.03) - 不動産業
第2回:不動産分譲業の事業と会計の特徴 (2010.02.01)




