適用指針には、設例が8個紹介されていますが、そのうち〔設例1〕に則して、資産除去債務の会計処理について解説したいと思います。
(1)資産除去債務の計上
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有形固定資産の購入価額を10,000(耐用年数は5年:定額法)、資産除去債務と資産除去債務に対応する費用を1,000とする場合、当該有形固定資産計上時の仕訳は以下のとおりです。
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当該有形固定資産の購入時点をある事業年度の期首とし、購入時点から資産除去債務を合理的に見積もることができることを前提としています。また割引率は3%としており、資産除去債務として計上される将来キャッシュ・フローの見積額は、以下の計算式となります。
将来キャッシュ・フロー見積額 = 1,000 / (1.03) 5
有形固定資産の購入と資産除去債務計上直後の状態を貸借対照表で示すと図表2のようになります。
図表2:有形固定資産購入・資産除去債務計上直後の貸借対照表
(固定資産取得と資産除去債務計上に係る部分のみ)
(2)時の経過による資産除去債務の調整額の計上と減価償却
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決算期末には、時の経過による資産除去債務の調整額と減価償却費を計上します。
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時の経過による資産除去債務の調整額の計上
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時の経過による資産除去債務の調整額は、損益計算書上、当該資産除去債務に関連する有形固定資産の減価償却費と同じ区分に含めて計上します(会計基準13)。
計算式 : 863 × 3% = 25.89
この調整額は、退職給付会計における利息費用と同様の性格を有するものと理解されます(会計基準48)。
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減価償却費の計上
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有形固定資産の取得原価10,863を5で除して算定します。資産計上された資産除去債務に対応する除去費用に係る費用配分額は、損益計算書上、当該資産除去債務に関連する有形固定資産の減価償却費と同じ区分に含めて計上します。
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図表化すると以下のとおりです(図表3)。
図表3:取得後最初の決済における時の経過による資産除去債務の調整額の計上と減価償却

先の仕訳につき、図表で示すと以下のようになります(図表4)。
図表4

(3)除却時の会計処理
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5年の耐用年数の経過後の状態を貸借対照表形式で示すと図表5のようになります。
図表5:耐用年数の終了後、除却処分直前の貸借対照表の一部
除却する場合の仕訳は以下のとおりです。実際の除却費用は、見積もりと異なるため、差額が生じています。資産除去債務の履行時に認識される資産除去債務残高と資産除去債務の決済のために実際に支払われた額との差額は、損益計算書上、原則として、当該資産除去債務に対応する除去費用に係る費用配分額と同じ区分に含めて計上することとされます。
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有形固定資産の除却
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資産除去債務の履行
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