従前、部分時価評価法を採用していた会社が、連結基準適用初年度において、全面時価評価法へ移行する場合につき設例を用いて説明します。
①事実関係
(ア)P社がA社の株式を段階的に取得
(取得状況)
| 取得日 | 持分比率(%) | 株式数(株) | 取得原価 (円) | 取得時点の時価(円/株) |
|---|---|---|---|---|
| ×1年3月31日 | 15% | 1,500 | 9,750,000 | 6,500 |
| ×2年3月31日 | 45% | 4,500 | 36,000,000 | 8,000 |
| 60% | 6,000 | 45,750,000 |
発行済み株式数:10,000株
(イ)×1年3月31日のP社およびA社の貸借対照表
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×1年3月31日における土地の時価は、7,000千円
(ウ)×2年3月31日のP社およびA社の損益計算書
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(エ)×2年3月31日のP社およびA社の貸借対照表
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(オ)支配獲得時(×2年3月31日)の土地の時価評価額は10,000千円
②部分時価評価法による連結仕訳(単位:千円)
(ア)×1年3月31日取得部分について
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計算式:(土地の時価-土地の帳簿価額)×持分比率=(7,000-6,000)×15%
(イ)投資と資本の相殺消去
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※:純資産の15%分
(ウ)少数株主持分振替
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※:純資産の85%分
(エ)×2年3月期当期純利益部分
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(オ)×2年3月期追加取得時土地評価
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*:(10,000-6,000)×45%=1,800
(カ)追加取得仕訳
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(キ)まとめ
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③翌期首(連結基準適用初年度:×2年4月1日)における連結開始仕訳
(ア)土地評価差額計上
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(イ)時価評価方法変更に伴う土地に係る評価差額
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計算式:1,950×100%÷60%-1,950=1,300
全面時価評価法の適用初年度の期首において、部分時価評価法により計上されてきた評価差額を、全面時価評価法による評価差額の親会社持分額として引き継ぐこととなるため、変更により新たに計上すべき評価差額の少数株主持分額は、親会社持分額を基に、当該日における持分比率により算定することになります。
(ウ)資本連結に係る開始仕訳
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*:土地=6,000+3,250=9,250
※:少数株主持分額=(資本金+評価差額+利益剰余金)×少数株主持分比率
=(50,000+3,250+16,000)×40%=27,700
なお、会計方針変更に伴う注記記載金額は、上記仕訳②の金額となります(連結実務指針設例11③)。
- 会計上の変更および誤謬の訂正に関する会計基準
第4回 過去の誤謬の訂正とその他の論点 (2010.07.29)
- 会計上の変更および誤謬の訂正に関する会計基準
第3回 表示方法の変更と会計上の見積もりの変更 (2010.07.29)
- 会計上の変更および誤謬の訂正に関する会計基準
第2回:会計方針の変更 (2010.07.28)
- 会計上の変更および誤謬の訂正に関する会計基準
第1回:会計基準における主な論点 (2010.07.22)




