コラム


内部統制実施基準案のポイントと対応
第1回:実施基準の位置づけと今後のスケジュールほか (2006.12.21)


1.実施基準の位置づけと今後のスケジュール

藤井:

「財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準(公開草案)」(以下、実施基準案)が公開され、早速、さまざまな反響を呼んでおりますが、まず今回公表された実施基準案の内部統制報告制度における位置付けと今後のスケジュールについてお話しいただけますか。

橋本:

内部統制報告制度の検討のため、2005年の1月に発足した内部統制部会は、7月に「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準(公開草案)」を公表しました。その内容に関して寄せられたパブリックコメントを受け、12月に「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準のあり方について」(以下、基準案)を公表しています。そのパブリックコメントのなかで、基準案に加えて実務に適用する場合のより詳細な実施基準の整備を求める声が多く寄せられたため、内部統制部会において実施基準のあり方について検討が行われました。

その結果、11月に、内部統制部会の下に実施基準策定のための作業部会の設置が決定され、「内部統制の基本的枠組み」、「財務報告に係る内部統制の評価及び報告」、「財務報告に係る内部統制の監査」の三部構成による実施基準の素案策定が開始されました。さらに、金融商品取引法が2006年6月に成立し、法的枠組みも整備されたことに伴い、作業部会は実施基準案の策定作業を本格的に推し進め、この11月6日に実施基準の素案を提出し、20日の部会と2回にわたり実施基準の素案について審議を重ねて、翌21日、実施基準案を公表しました。

今後のスケジュールとしては、1カ月のパブリックコメント受付期間中に寄せられたご意見などを踏まえて、内部統制部会、2007年初頭の企業会計審議会総会での審議を経て、基準および実施基準として確定されるものと思われます。財務報告に係る内部統制評価および監査制度は、金融商品取引法にも明記されている通り2008年4月1日以降開始する事業年度から適用されます。