2008年12月、翌年1月からのバンコク駐在が正式に決まり、その事前準備のためタイへ出張し、バンコク国際空港へ降り立ちました。昨年11月に発生した、反タクシン派による空港閉鎖騒動の影響を受け、予定を2週間以上繰り延べた出張となりました。これまで、タイへは何度も来ているのですが、空港を出てタクシーへ向かう途中タイ特有の生暖かい空気と匂いを感じるたびに、「あぁ、またタイにやってきた」という実感がわくものです。
タイに居住する日本人は5万人以上、在留邦人数はロサンゼルス、ニューヨーク、上海に続いて、バンコクは第4位です。タイに進出している日系企業数は3,000社を超えるといわれ、東南アジア諸国の中でも、タイは日系製造企業の集積地であり、生産、輸出の拠点として投資実績と歴史を有しています。ここ数年の間、日本企業が有望な投資先として事業を展開したいと考える国でも、台頭してきている中国、インド、ベトナムに次いだランクとして安定した投資評価が上がっています。
2006年に開港した、タイのスワンナプーム新空港は、今や東南アジアのハブ空港として機能しています。観光産業に支えられるタイは、10年くらい前までは、若年の短期旅行者の比率が多かったのですが、最近はそうした、日本人だけでなく、定年退職後、海外で長期滞在する年金生活者の滞在場所として関心を集めています。
タイでの駐在生活は快適です。日系社会の層が厚いので、住居も充実、バンコク都内では日本食材の調達も容易で、学校や病院といった施設も充実しています。東南アジア地域へ派遣される企業駐在員でも、バンコク駐在は人気が高いようです。多くの観光地、娯楽地、安価な物価、おいしい食事、治安のよさ、日本人コミュニティーや施設の充実などなどが理由にあるようです。
自分自身、海外駐在は2度目ですが、ここでタイに駐在する上での心構えを書いてみようと思います。
| 1. |
まず、ここは外国で、日本ではないという認識を持つ。 タイだけに言えることではないが、外国へ来て働かせてもらっているという心構え。 タイ人の習慣と考え方を学ぶ必要があります。謙虚な心構えと態度はタイ人にとっても美徳なものです。 |
| 2. |
何でも前向きに考え、楽天的な考え方を持つ。 タイでは仕事も生活も、日本に比べると時間の流れは緩やかです。日本人の感覚ですと、タイ人のゆっくりペースが気になりますが、しかり付けたり、神経質になってはいけません。 |
| 3.. |
先進国、経済大国であると傲慢(ごうまん)にならない。 タイ人は愛国心が強く、タイ固有の価値観を大事にします。誰とでも話ができて、相手の考えや言い分を理解しようとする姿勢はタイ人と円滑に仕事をする上では欠かせません。ビジネスにおいて最後に役に立つのは信頼関係です。 |
| 4. |
言葉は重要ですが仕事においてはそれにおぼれない。 英語が流ちょうな人は、話すことだけが目的になり、実務の報告ができず、本来のコミュニケーションが置き去りになるという落とし穴にはまることもあります。 |
| 5. |
海外で、企業戦士として仕事に打ち込むのもよいが、同時に遊び心を忘れない。 健康維持、仕事を離れた人脈の構築、趣味、旅行。海外駐在は、日本でできない経験ができる貴重な機会です。海外での経験を十分に生かし、心豊かになって日本へ帰国する。 |


(たき りゅうたろう)
新日本有限責任監査法人
公認会計士
バンコク駐在員
静岡県出身
2003年10月からマニラ駐在、その後2009年1月からバンコク駐在。
元はアジアを旅するバックパッカー。会計事務所を通じて、日本と東南アジアとの交流を深めたいと思っている熱血漢。
細かいことを気にしない楽天家。
好調な経済成長が続くバンコクの会計事務所から生の情報を発信。

- 第1回 バンコク駐在員(2009.10.02)




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